マダガスカルゴキブリがサイボーグ昆虫が選ばれたワケには3つの点があり、1つ目は生命力、2つ目は省電力、3つ目は機動力。生命力については、マダガスカルゴキブリは2年~5年の寿命があり、昆虫の中では長寿。環境への適応力も高いので過酷な被災地の状況でも入れる。省電力については、ロボットの場合はバッテリーの問題から数分しか稼働出来ないことがあるが、この昆虫は自力で動き回るので数時間の捜索が可能。発災後生存率が大きく下がるとされる72時間の壁を考えると大きな意味がある。機動力については、倒壊した建物の隙間にも入り込め、東日本大震災では大量の瓦礫が捜索を阻んでいる。佐藤教授は日本各地の消防や自治体の災害担当者と意見交換しながら日本への導入も目指して研究中。災害現場だけでなく、水道管などのインフラ点検にも期待されている。
