アグロフォレストリーとは農業と林業を組み合わせた概念のこと、木を含む異なる2種類以上の農作業を一緒に育てるとされている。森を維持しながら農業を営み収入を得ることが重要。COP30の期間中に繰り返し行われた森林保全を訴えるデモ。ブラジルのルーラ大統領は貧困の解消を進めることが重要だと訴えた。アマゾンの南西部では地域に暮らす先住民族がえアグロフォレストリーに取り組んでいる。森を守りながら生活の糧を得るために選んだのがカカオの生産。ブラジル北部にあるトメアス、COP30の期間中に世界各地の専門家・農業関係者などが視察に訪れていた。アグロフォレストリーに取り組む小長野道則さんは2歳のときに日本からブラジルに移住した。農場では15種類以上を栽培している。トメアスのアグロフォレストリーが評価されているのは環境の保護と経済性を両立させたことにある。小長野さんは荒れていた土地を10年以上かけ森の機能を回復させ、カカオやアサイーなどを栽培してきた。この取り組みは日本からの移民の苦難の歴史の中で生まれたもの。1929年、トメアスに189人の日本人がはじめて入植、荒れた土地でマラリアなどと闘いながら開墾、1950年代にコショウの単一栽培に乗り出したが、病害に見舞われ貧困にあえぐことになった。小長野さん一家も厳しい生活を余儀なくされた。小学5年生で学校をやめ、土日も休まず働き続けた。その後、トメアスの日系人たちは自給自足で栽培する先住民族の営業みにヒントを得て、病害・価格変動などのリスクにも対応できる作物の組み合わを求めて試行錯誤を繰り返した。日本からの後押しもあり、生産した果物に付加価値をつけることができるようになった。国際市場にも販路を拡大できる体制が整えられ、小規模農家も経営が安定するようになった。今では持続可能な農業として世界から注目されるようになった。
