都内で開かれた「セブン&アイ・ホールディングス」の株主総会。去年は、「物言う株主」のバリューアクトが経営陣の退任を求め緊張感漂う総会だったが、今年は落ち着いた総会となったという。バリューアクトが求めていたイトーヨーカ堂の実質的な切り離しをセブン側が総会に先駆けて発表した効果もあり、経営陣の退任提案は行われなかった。先週、テレビ東京の単独取材にインドネシアへの再進出を含めた新たな世界戦略を明かした井阪社長は、きょうの総会でも、「食を中心とした世界トップクラスのリテール(小売り)グループを目指す。」と、セブン-イレブン事業を核としたグローバル戦略を推し進めていく事を強調した。株主から厳しい声が相次いだのが、セブン-イレブンの国内事業。人手不足と共に飽和状態の市場でいかにして収益を確保していくのか。このような株主の声に対し、セブン側は店舗の小人化や人材育成に力を入れていくことを強調したが、国内労働力の確保は大きな課題と言えそう。