酒井美帆キャスターがタイ・バンコクでムエタイを取材。ムエタイをやる女性が増えているという。タイの国技「ムエタイ」の起源は千年前に遡るともいわれる。試合前には師匠への感謝を示す「ワイクルー」という舞を行うなど伝統的な儀礼を重んじてきた。近年では海外の客も集まり、観光資源となっている。一方で、女性がリングに触れることを禁止する競技場があるなど、女性の参加が制限されてきた。その壁を破った女性選手に酒井アナがインタビュー取材。バンコクから車で4時間、チャンタブリー県に住むニラワン・タンチュウ選手(21)は元世界チャンピオン。周りから批判される中、父と二人三脚でトレーニングを続けてきた。ムエタイを始めたのは11歳の時。それ以来、トレーニングはほぼ休むことなく毎日続けている。始めた頃は女性が出場できる大会は少なく、ファイトマネーも男性に比べて少なかった。転機は2021年9月。コロナ禍で客足が落ち込む中、ルンピニースタジアムがリングを女性に開放した。ニラワン選手は17歳でタイトルマッチに勝利して世界王者となった。チャンピオンベルトを見せてくれた。現在も選手を続けながら、近所の子ども達にムエタイを教えている。「自分がやるべきことを懸命に続けることで、いつの日か成功を勝ち取れるはず。(あとに続く人たちを)ずっと応援しています」と語った。