世界一の半導体メーカーのTSMCの熊本工場が開所した。日本側が1兆2000億円の補助金を出している。半導体は、スマホやAIの普及により需要が拡大している。世界中で争奪戦となっている。かつて日本は半導体のシェアを50パーセント以上持っていたが、2019年には10パーセントになった。サッカーワールドカップのVARは、AI技術を使い、これにも半導体は必要だ。ボールの中のセンサーには半導体が使われている。スマホのチップ1センチ四方の中に、数百億の半導体でできた回路が詰め込まれている。小さければ小さいほど高性能になる。10億ぶんの1m=1nmになる。世界では技術競争が行われている。10nm未満は、台湾、韓国、アメリカが独占している。最も小さいものが3nmだ。パソコンや電気自動車には、10-32nm。10nm-90nmを日本は製造しシェアが18パーセント。熊本第一工場では、12-28nmの量産となり、2027年にできる第2工場では、6-7nmを製造する。日本の半導体メーカーは競争についていけなかった。コロナの影響や、米中対立によって、半導体不足となり、2020年頃からは、ICカードや、車まで販売中止や品薄となった。日本政府は半導体産業に、総額4兆円の補助金を投入している。民間では日本企業8社が出資しラピダスを設立。北海道に工場を作り、今後、5兆円規模の投資をするl最先端3nmより小さい2nmを量産するという。半導体は産業のお米とも言われている。半導体はあくまでも部品であり、技術だ。これを使って何を作るかが問題だ。医療や防災産業に使っていくストーリーが大切だ。これから大切なのは国民生活のレジリエンス=耐久力だ。これを高める産業政策にならなければいけない。半導体ができれば問題が解決することではない。半導体は水を使う。北海道でも熊本でも水を使う。電力も使うことになる。このあとはスポーツだ。