米中首脳会談前の記念撮影では、トランプ大統領が笑顔で習近平国家主席を迎えるも、その後の2人に笑顔は少なかった。記念撮影後、両首脳に続き、取材陣が会談会場に移動しようとしたところ、関係者が声をあげて制止する場面があった。中本智代子解説副委員長によると、習主席はいつにも増してポーカーフェイスで、表情は読み取れないが、トランプ大統領に隙を見せないという強い意思に見えたという。トランプ氏の発表によると、会談では、中国が合成麻薬「フェンタニル」への対応を強化することで、アメリカは中国に課している20%の追加関税のうち10%を引き下げることと、中国がレアアースの輸出規制の導入を1年間見送ることで、アメリカは100%の追加関税を見送ることで合意した。中国のアメリカ産大豆の輸入拡大でも合意したという。柳澤は、明らかに中国の勝ち、レアアースについては、世界の生産量の約7割を占める中国が有利、今回の合意は問題の先送り、1年後どうなるかはわからないなどと話した。日中関係筋よると、米中はエスカレーションと妥協を繰り返していて、いまは妥協のフェーズにあるという。日中首脳会談について、柳澤は、習近平国家主席は、高市首相の就任に際し祝電を送っていない、中国側としては、日本側の出方を探っている、高市首相もそれは考えている、最初のやりとりが注目だなどと話した。
