アメリカとの間で追加関税の応酬となっている中国。東南アジアを歴訪中の習近平国家主席はきょう、カンボジアで首脳会談に臨んだ。協力関係の強化を確認したとみられる。最大の貿易相手国中国の習主席の訪問で、国をあげた歓迎ムードとなっている。中国の国営メディアは、日本時間午後7時すぎ、習主席がフン・マネット首相と会談したと伝えた。会談を前にカンボジアメディアに寄稿し、中国はカンボジアにとって最大の貿易相手国かつ最大の投資国としたうえで、「多国間の貿易体制をともに守り、産業チェーン、サプライチェーンの協力を推進する、覇権主義や強権政治にともに反対し、保護主義にともにあらがい開かれた国際環境を守るべきだ」と強調しアメリカとの間で追加関税の応酬となっている中、カンボジアとの関係強化の重要性を強調した。さらに「中国は国連の安保理でトランプ政権の関税政策をめぐる対応を協議するため、非公式の会合を今月23日に開催するよう要請した」とロイター通信などが伝えている。中国は各国に宛てた文書で、トランプ政権を「関税を武器として世界経済や多国間の貿易体制に深刻な衝撃や混乱を引き起こした」などと批判しているとしている。中国としては会合への参加を各国へ幅広く呼びかけることで、トランプ政権への圧力とした狙いがあるとみられる。