実は世界には少数与党でありながら驚きの改革を成し遂げているリーダーがいる。約1年前に就任したアルゼンチン・ミレイ大統領は、大胆な改革を次々と断行している。そしてなんと、16年間続いた財政赤字がたった1年で黒字化する見通しに。さらにGDPも急速に回復すると見込まれていて、奇跡の改革と呼ばれている。日本も同じ少数与党。何か参考になることはあるのか、現地を取材した。ミレイ大統領は米国・トランプ大統領を崇拝している。去年2月、初めて会った時には感激と尊敬の言葉を述べていた。今週行われたトランプ大統領の就任式にももちろんミレイ大統領は出席していた。その言動はトランプのように過激。選挙期間中には5年前、建国以来通算9度目となるデフォルト=債務不履行に陥ったアルゼンチン。財政赤字にも苦しんでいた。チェーンソーを手に無駄な予算をぶった切るとアピール。そしておととしの12月、大統領に就任するとものすごいスピードで改革を敢行。なんと就任翌日に省庁法を改正。大胆にも18あった省を半分に減らすと決めた。例えば労働・雇用・社会保障省、教育省、文化省など5つの省を統合し人的資源省に。さらに国営企業も積極的に民営化。公務員ら5万人近くを問答無用で削減した。
その一方、税金も減らそうとしている。160種類近くある税を最終的には6種類以内にまで減らすと表明。国家財政が黒字化したら、その分減税すると約束。それにしても一番驚くのは少数与党でありながら次々と改革を断行していること。現在、与党の自由前進党は下院で39議席、上院ではたったの6議席しかない。そんな議席数で一体どうやって法案を通してきたのか。
その一方、税金も減らそうとしている。160種類近くある税を最終的には6種類以内にまで減らすと表明。国家財政が黒字化したら、その分減税すると約束。それにしても一番驚くのは少数与党でありながら次々と改革を断行していること。現在、与党の自由前進党は下院で39議席、上院ではたったの6議席しかない。そんな議席数で一体どうやって法案を通してきたのか。