ブラジルはアメリカにとって貿易黒字国。各国に新たな関税を課す理由として貿易赤字の削減を掲げている以上、ブラジルからしてみればなぜ関税を課されるのかという心境に。この数字が示された理由とみられているのがボルソナロ前大統領の存在。ボルソナロ氏は型破りな言動から”ブラジルのトランプ”と呼ばれ、トランプ大統領とも親しい間柄だった。3年前の大統領選挙で敗北後、結果を認めようとしない支持者が暴徒化。ボルソナロ氏もクーデターを企てた罪などで起訴されたが、トランプ氏は今回の書簡で”魔女狩りは即刻やめるべき”と書き、”裁判は行われるべきでない”と主張した。関税とは直接関係ない要望にルーラ大統領は反発し、報復措置をとる可能性を示唆した。ブラジル国内では驚きを持って受け止められている。ボルソナロ氏の支持者は大喜びだが、ルーラ大統領にとっては政治的な助けになるのではないかという指摘も。ルーラ大統領は支持率が低迷しており、議会との関係でも苦労していた。イギリスBBCはルーラ大統領に批判的な政治家の間でもトランプ大統領の”おどし”を国家への攻撃と受け止められ、ルーラ大統領の元で結束するのではないかという専門家の分析を紹介している。