伊藤さんはきょうの経済視点に「競争力と安全保障」と挙げ、「3月にドイツ・ブリュッセルに出張したんですが、その時に今年6月に欧州議会の選挙がありその後5年間の政策の優先課題として挙げられたのがこの2つだった。これまでの5年間でデジタル・グリーン関連の法制化が一気に進みました。これを実行する局面に入るが、そのことがEUの競争力に不利益をもたらさないようにということで、いろいろな形で通路を活用していこうじゃないかということになってくる。そういう意味では日本としても競争力強化のためのEUの取り組みから一定程度影響を受けることを念頭に置いて対応を進めないといけない。安全保障の方は、これからロシア・ウクライナ問題もある。アメリカの関与が弱まるかも知れないという中で、自律性を高めないといけないと言われており、そこで重要な課題となっている」などと話した。石黒さんは「思考の転換」と挙げ、「先日日銀が資金循環統計を発表し、ここで気がかりなのはこれだけインフレが定着しているにも関わらず家計の現預金が1,127兆円と過去最高を更新した。未だに現預金の残高が増えているということは、家計のデフレマインドが抜けきっていないということを意味するのではないかと思う」などと話した。