フランス・マクロン大統領は5日、テレビ演説で「ロシアはヨーロッパ全体の脅威だ」としたうえで、「フランスの核の抑止力でヨーロッパを防衛する議論を始める」と述べた。ヨーロッパではアメリカ・トランプ大統領がロシア寄りの姿勢を示していると危機感が広がっていて、マクロン大統領は「アメリカが我々の側に留まってくれると信じたいが、そうでない場合に備えて準備しておかなければならない」と述べている。そのうえで、核兵器使用の決定権はあくまでもフランス大統領が持つと強調。ヨーロッパではイギリスとフランスだけが核を保有。マクロン大統領はドイツの次期首相見通しのメルツ氏の要請を受け決断に至ったとしている。EU首脳は6日にブリュッセルで緊急会合を開く予定で、今後の安全保障体制を議論する見通し。