マグロはかかったが、一仁がもたついているうちに海底の岩場にテグスを引き込み切られてしまった。マグロ漁は時間との勝負でもある。漁を終えた一仁のもとを尋ねると、ロープの結び方を練習していた。一仁は漁船の操船に必要な2級船舶免許を取得した。値段が跳ね上がる冬のマグロ漁、よほどのしけでもない限り毎日漁に出る。父はこの日も見事にマグロを食いつかせた。一仁は必要以上にテグスを引っ張ってしまい切れて逃がしてしまった。秀則は「テグス引けば切らすし、研究心が足りない」と話した。辛い漁の後に待っていたのはあたたかい母の手料理だった。
