岡三証券NYの長阪志保に話を聞いた。29日のNY株式相場について「前の日に決算を発表したマイクロソフトが、クラウド事業『アジュール』の成長がわずかに減速する見通しを示して急落した。ナスダック中心に軟調。また政府閉鎖回避に向けてホワイトハウスと上院民主党が政府歳出法案の通過を模索しているが、見通しが不透明なことも相場の重しとなった」などと述べた。同じく前の日に決算を発表したテスラは、イーロン・マスクCEOが「高価格帯のEVの生産を停止して、その工場を人型ロボットノ生産の生産に転用する」と発表した。長阪は「テスラが事業の軸足をEVからロボットなどのフィジカルAIに移す動きが本格化してきたと言える。人型ロボット『オプティマス』の量産に向けたモデルを数カ月以内に発表すると明らかにし、市場の期待を誘った。一方で将来の半導体の供給制約に備えて、自前の半導体製造工場『テラファブ』の必要性も示した。今年は200億ドル規模の設備投資を見込んでいるが、今後もこうした投資が膨らむとの懸念が29日の株価の重しになっている。今回の決算でテスラの売上高総利益率は前の四半期や前の年と比較しても改善していたが、今後巨額の設備投資が進む中でも安定して利益を生み出せるかどうかにかかっている。投資家はROI(投資利益率)やROIC(投資資本利益率)に注目しており、こうした指標で資本効率の改善が確認されれば株式の評価見直しにつながると見ている」などと語った。
