自民党・二階派の武部新衆議院議員。武部氏に、収支報告書の不記載はなかった。武部氏の選挙区は、網走市などを含む北海道12区だ。東京都の約7倍の日本一広い選挙区だ。この日訪れたのは、この春開業するホタテの加工場だ。処理水放出による中国の禁輸措置により、中国でのホタテの加工が難しくなっている。武部氏と地元漁協とで意見交換を重ねてできたこの施設は、ホタテ加工の切り札となる。武部氏には、12人のスタッフがいて、公設秘書を除き、自分たちで人件費をまかなわなければならないのは9人だという。事務所は、選挙区に4つ、札幌と東京に1つずつあるという。政治活動にかかるのは、人件費や事務所の家賃だけでなく、移動のための車のガソリン代や事務所の光熱費なども含まれ、年間合わせて約8543万円にのぼる。選挙プランナーの松田氏は、政治活動において、事務所費・人件費・宣伝広告費がかかるのは事実であり、適切にお金を集め、適切に公開する形であれば、政治にお金を使うことは悪いことではないなどとした。武部氏と同じ選挙区の立憲民主党の川原田氏は、SNSも発達している今、事務所を常設しなくても、地域の声は聞くことができるなどとした。武部氏は、政治資金を透明性をもって運用することが政治家としてやるべき基本的なことだなどとした。