中国政府は日本や米国などから輸入している一部の化学製品について価格が不当に安く抑えられている疑いがあるとして調査を始めると発表。中国商務省によると調査の対象になるのは日本と米国、EU、台湾から輸入しているポリアセタール樹脂で、自動車部品や電子機器、医療機器など幅広い製品に使われている。調査期間は1年間で価格がどの程度、抑えられているのか、国内の産業が被害を受けているかどうかなどを調べ、結果しだいでは関税が上乗せされる可能性がある。米国・バイデン政権は先週、中国製のEVなど中国からの輸入品に対する関税を引き上げると発表し、EUも中国製のEVに対する調査に乗り出していて、今回の調査は欧米の動きをけん制するねらいもあるとみられる。調査が台湾からの輸入も対象としていることについてはあす就任する頼清徳次期総統への圧力ではないかとの見方も出ている。