7月下旬、本社の会議室に役員が集まってきた。いよいよ役員の意識を変えるための働きかけが始まる。この日は、オンラインを含めて23人の役員が参加した。毛籠社長とガイトンさん以外、マツダの全役員が揃った。集めた声を参加者全員に伝えるため、塩見さんが取った方法は誰の部下の意見かは伏せたまま、その不満をランダムに役員に読み上げてもらった。そして、今日の本題に入る「役員同士で何ができるか、何ができていないか」考えるということ。ここでもランダムにグループを作り、ディスカッションをしてもらう。CIOと専務執行役員などのグループでは、議論の流れで「役員は全社的視点で話すべきか」という話題になった。常務執行役員の3人がいるグループで話し合われていたのは、部門によって「情報の伝わり方が違う」ことについて。あっという間に90分が過ぎていた。役員の意識改革は今後も継続していく。