約3カ月後にパリ五輪が開幕されるが警備員が不足している。フランスで警備員になるためには国認定の訓練機関で検問や応急処置の方法などを受講する必要がある。この日は手荷物検査の講座が行われていた。約30万人が集まると見込まれる開会式は史上初めてスタジアムの外のセーヌ川で行われることもあり広範囲での警備が必要だが約50年前のミュンヘン五輪ではパレスチナの過激派はイスラエル選手団11人を人質にとり全員が死亡する事件が起きた。今回必要とされる民間警備員の数は1日あたり最大2万2000人とされている。フランス政府は五輪用に受講時間の短いコースを新設したが訓練受講者は先月末の時点で1万8000人に留まっている。最終的に警備員の数が揃うかは不明だという。先月のモスクワ近郊のテロ事件を受けフランスは警戒レベルを最高水準に引き上げた。政府は働き口を求め職業安定所を求める人にも警備員の訓練を受けるよう呼びかけ要請を急いでいる。