俳優・足立梨花さんは、水着姿を加工した偽画像が作られSNSで拡散された。さらに、フリマアプリ「メルカリ」では、俳優やアイドルなどの顔が合成された下着姿や裸の写真が出品されている。同様の状況は複数の販売サイトでも。氾濫する性的な偽画像。被害の実態に迫る。広がる女性芸能人の被害。AIを使って生成された巧妙な偽の画像である「ディープフェイク」と見られる。ディープフェイクの仕組みを解説。メルカリでは、今月にかけて俳優やアイドルなど少なくともおよそ100人の性的な偽画像、延べ1000点以上が出品されていた。こうした画像が売買されているメルカリに取材をすると、個別の出品状況や対応方針についてはコメントしていないとした上で、削除の申し立てがあれば速やかに対応を行うなど権利者との連携を強化しているとしている。ほかのサイトの運営会社も権利侵害が確認された場合は、削除やアカウントの停止などを進めているとしている。フリマサイトのほかにSNSでも性的な偽画像は広がっている。一方、自分の画像が無断で加工され営利目的に使われていたと訴える人も。タレント・伊織もえさんは、コスプレをした伊織さんの体と別人の顔を合成した偽画像が企業の宣伝などに使われたと話す。さらに性的に加工された偽画像をSNSで送りつけられたこともあると言う。芸能事務所などで作る業界団体は規制やルールの作成などが必要だと危機感を強めている。俳優・足立梨花さん、タレント・伊織もえさん、日本音楽事業者協会・中井秀範専務理事のコメント。Xより。ディープフェイク被害が広がる背景。日本に規制する法律がない。韓国や米国の一部の州では規制がある一方で、現在、日本の法律ではディープフェイク自体を規制する法律はない。名誉毀損などの罪に問われることはある。ただ、被害に気が付かない、または被害の申告をためらう人もいてなかなか摘発も進んでいない状況。そして、もう一つが作成サイトが次々に登場していること。今回、NHKが調査したところ、簡単に性的な画像を生成できる有料の加工サイトは少なくとも40あった。SNSでは有料の加工サイトを使用して制作を請け負うとする投稿も多く見られる。SNSで制作代行を行う複数の人に接触。そのうちの1人は、「需要がありそうで副業としてやっている。依頼者の大半が未成年だと思う」などと話していた。専門家は未成年にもリテラシー教育を進めていくほか、プラットフォーム事業者が責任を負うことも必要だと指摘している。明治大学ガバナンス研究科・湯淺墾道専任教授のコメント。インターネットに言及。