オーストラリア・シドニー郊外に住み、解体の仕事をしている25歳の男性。時給は日本円でおよそ3700円。収入が70万円余りに上る月もある。日本では、美容師として働いていた男性。多いときには月に50万円程度を貯金に回せているという。オーストラリア政府の統計では、円安などを背景に日本人に発給されたワーキングホリデーのビザは、過去最多となった。現地では来月から最低賃金が日本円で2500円余りに引き上げられる予定で、今後もワーキングホリデーの人気は続くと見られている。一方、都市部の飲食業などでは応募が殺到し、仕事に就けないケースも出ている。大学を休学して来た20歳の学生。現地のカフェを訪ねて履歴書を配っているが、これまでいい返事は得られていないという。今は焼き鳥店でアルバイトをしているが、他にもおよそ30人の日本人が働いていて、思うようにシフトには入れていない。メルボルン大学・大石奈々准教授は、最低賃金より低い報酬しか支払われないといったトラブルもあると指摘する。