ロシアのプーチン大統領は通算5期目となる大統領就任式に臨み、「国民は国家が進む道が正しいと確認した」と述べて、ウクライナ侵攻の正当性を改めて強調した。就任式は7日、ロシア・モスクワにあるクレムリン宮殿で行われた。宣誓に続く演説でプーチン大統領は「国家の利益と安全を何よりも優先する」としたうえで、ウクライナ侵攻の正当性を強調した。プーチン大統領は「ロシア国民は国家が進む道が正しいと確認した」「西側諸国がロシアに圧力をかけ続けるのか、協力と平和の道を模索するのか、選択するのは西側諸国だ」と述べた。また、プーチン大統領はロシアの友好国との関係を強化するとしたうえで、米国一極ではない多極的な世界を目指すとしている。一方、国内については、「内部の混乱は犠牲を伴う」として、さらに統制を強めることを表明した。プーチン大統領は新政権の組閣に着手しているが、上院のマトビエンコ議長はロシアメディアの取材に「骨格は維持される」と話していて、大きな変更はないとみられる。現在71歳のプーチン大統領は、憲法を改正したことで事実上、終身大統領として83歳までのあと12年間、権力の座にとどまることができる。