昨夜、尹錫悦大統領が突然の戒厳令(非常戒厳)を宣言。「国の非常事態だ」として憲法や法律の効力を一部停止、行政と司法を軍隊の支配下に移す命令を下した。非常戒厳が宣言されたのは44年ぶり。理由について尹大統領は野党が政府高官らへの弾劾訴追を進めていることなどを挙げ、「国政を麻痺させているため」と説明した。これを受け、警察が国会の入口を閉鎖。国会周辺には軍の戒厳司令部部隊が展開したが、国会への侵入を阻止しようとする国民と揉み合いになった。戒厳司令部は国会や政党などの政治活動を禁止し、メディアも戒厳司令部の統制を受けると発表。突然の戒厳令は、韓国に大混乱を招いた。宣言から約2時間半後、非常戒厳解除要求案が可決され国会から軍が撤退。非常戒厳は約6時間で解除された。野党側は尹大統領を内乱罪で告発するとしている。野党はきょう午後、大統領の弾劾訴追案を国会に提出、早ければあさって金曜日にも採決を目指すという。