中東三井物産・山野総の解説。アブタビはUAEの国土の6割以上を占める面積だが、各地で日中の最高気温は40度以上になることもある。UAEは親日的、日本の長い歴史や規律の正しさにも関心が高い。裏千家の作動が注目されている。2009年にアブダビ皇太子に茶室を寄贈。茶道稽古の定期的開催を行っている。産業は原油生産の他、観光、建設、金融サービスもけん引。2024年成長率予測は約4%。三井物産は、国営石油会社であるADNOCと1973年から50年以上にわたりLNGの生産、販売事業を目的でやってきた。アブダビのLNG事業は日本向けの供給を目的に立ち上がった経緯があってエネルギー調達やその関係性の点で重要な事業。今回の新しい事業はUAE西部の工業地帯であるルワイスでの国家プロジェクト。建設費は約55億ドル。2028年の稼働をめどに年間960万トンの生産を見込む。建設費の1%、890億円を出資。年間60万トンのLNGを引き取る計画。UAEでの事業の意義について、世界のLNG生産はカタールやアメリカ、ロシアが多い。日本の主な輸入先はオーストラリやマレーシア。主要生産国はバイデン政権の新規輸出許可の凍結などをめぐり不透明感。ロシアは経済制裁と地政学リスクもあり安定供給のために調達先の分散が重要。UAEは世界中から注目を集める調達先。LNGは燃焼時に石炭や石油と比べて二酸化炭素一つの排出量が少ない。事業の課題について。多様化が加速、カギは顧客との信頼関係構築とプロジェクトを支える収益確保。