レスリング女子53kg級の藤波朱理は中学2年から公式戦無敗を誇り、吉田沙保里の記録を超えている。4歳からレスリングを始め、オリンピックで金メダル獲得という夢を掲げるなか、見てくれる人に元気や勇気を届けたいという思いも芽生えた。藤波は記憶に残っている試合にリオ五輪の登坂絵莉と伊調馨の逆転劇を挙げ、翌年から自身の連勝街道が始まった。昨年、世界選手権を制覇し、パリ五輪に内定。だが、3月に左肘を脱臼してアジア選手権出場を断念。挫折を経験したことで見える景色もあったといい、藤波は「これがいい時間だったと言えるように残り時間、しっかり準備していきたい」などと語った。