中山さんが処置中にCAから言われた衝撃の言葉とは、「緊急着陸の準備があるが判断してください」。緊急着陸するかどうかの判断を委ねられたという。大野さんの場合はすぐに判断できず保留にし、回復の兆しが見えたのでそのまま飛行するという判断をしたと話した。中山さんの場合も緊急着陸の判断は一旦保留し、ロシア上空を飛行中でロシアの医療状態や言葉も通じないのでそのまま飛行したという。航空会社から後日お礼の手紙をもらい、中山さんは帰りの飛行機でワインをプレゼントされた。また飛行機での救命において医者が抱えるリスクもあり、飛行機の中で救命行為をして重大なミスをしてしまったら訴えられる可能性があるという。アメリカなどでは、急病人や負傷者を助けるために善意でとった行動が結果的に失敗してもその責任を問われないという法律、善きサマリア人の法がある。中山さんは国内線の飛行機の中で急病人を助けた2回目もあると話し、その時は割と堂々としていたという。
