米国大統領選挙でトランプ前大統領が勝利を確実にしたことを受け、バイデン大統領は7日、国民向けに演説し、平和的な政権移行に取り組むことを約束した。トランプ氏の勝利後、公の場に初めて姿を見せたバイデン大統領は「米国の選択を受け入れる」と述べ、政権移行に向けてトランプ氏と協力する姿勢を強調した。バイデン大統領は「トランプ次期大統領に祝意を示し、平和的かつ秩序ある政権移行のために現政権を指揮していくことを保証すると(トランプ氏に)伝えた」と述べた。バイデン大統領は7日、国民向けの演説で、「勝ったときだけ国を愛するのは間違いだ。誰に投票したかにかかわらず、互いを敵対者としてではなく、同じ米国人として見ることを願っている」と述べ、団結を呼びかけた。また、自身の撤退に伴って出馬したハリス副大統領については、「素晴らしい選挙戦を展開した」とたたえた。その上で、現政権の功績もアピールしたが、米国メディアは「選挙結果は、バイデン氏の功績を汚し、彼の政策が有権者の共感を呼ばなかったことを明らかにした」と指摘している。また、撤退する7月まで再選にこだわったバイデン氏の責任を問う声も上がっている。バイデン氏とトランプ氏は近く会談する予定で、トランプ氏がおよそ4年ぶりにホワイトハウスへ戻ることになる。