政府は日本経済を「デフレの状況にはない」としながらも、30年以上続くデフレ経済から脱却したと宣言するにはまだ至っていない。作業服大手のワークマン。普段着としても使えるポロシャツなども販売。1980年、群馬県伊勢崎市に1号点をオープンして以来、デフレ下でも業績を伸ばし、直近の売上高は年間で1369億円。ワークマンの強みは価格。機能性を重視した商品を低価格で提供したことで大きく成長。980円の「カーゴパンツ」はこれまで30年ほど値上げしていない。ただ、値上げに消極的だったことは業績を直撃し、2023年3月期、2024年3月期決算はいずれも増収減益。直近の2025年3月期は、インフレ、物価上昇を前提とした価格設定によって増収増益を達成できたという。ワークマン・土屋哲雄専務は「個人的な見解だが(デフレに)戻ると思う。消費者が本当のインフレマインドになっていない」などと話す。
