能登半島地震で被災した山本直樹さんは、石川・七尾市の避難所を中心的に運営した人物で、東京・品川区の防災講座で被災の経験を語った。政府のガイドラインによると、避難所運営は、避難してきた住民が主体となって行うことになっているという。しかし、山本さんは、住民が主体となることの難しさを感じていると話した。山本さんは避難所を班分けし、避難所の利用者全てに掃除や食事の用意などの仕事を割り振り、お互いを助け合うシステムにしたところ、運営が円滑に進むようになったという。長期化する避難生活に疲れが出てくると、ブリの解体ショーを行うなどイベントも行なった。山本さんの講演を聞いた人からは「一見必要ないと思われるような飲み会や美味しいものといったそういうものが、実は心の栄養になっていると感じた」などと話した。