2025年8月1日放送 22:00 - 22:54 テレビ東京

ガイアの夜明け
【空き家列島ニッポン〜身近に迫る空き家の危険〜】

出演者
長谷川博己 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

空き家列島ニッポン
あなたの家は大丈夫? 空き家が下げる町の価値

何気ない街並みに潜むある問題。東京・世田谷区役所の”空き家対策専門チーム”が、ある物件の立ち入り調査に向かう。目指すのはツタに覆われた物件、屋根は崩れ落ち残った壁にツタがまとわりついている。建物に繋がっているのは細い通路だけ。リーダーは、空き家対策担当係長の千葉妙子さん。この空き家は「特定空き家」で、周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家として世田谷区は除却を命じたが、所有者がそれに応じていない。この日は建物を除却するための調査で、玄関へ続く通路の幅は97cmしかなかった。解体する時も通常の重機入れない厄介な物件。家の外の階段ではビールの空き缶が見つかっていた、誰が持ち込んだのか。空き家は害虫・害獣の発生場所になるだけでなく、犯罪の温床になる危険性もある。世田谷区はこれまでに13棟を特定空き家に指定してきた、指定された所有者は住宅に対する優遇措置を失い固定資産税の支払いが約6倍になる。さらに、所有者が対応しないと行政が解体しその代金を徴収される。異常気象の影響で劣化が加速しているという空き家。空き家が1軒あると、周囲の資産価値を3%下げるという調査もある。

キーワード
世田谷区世田谷区役所
世田谷の”家じまい”最新事情

東京23区で最も人口が多い世田谷区、人気の町がたくさんあるが空き家の数が全国トップで、約5万8000戸。世帯数が東京都で1番多い世田谷区でも、この数年で高齢化が進み空き家が増えている。世田谷区は廃校になった高校の校舎を分庁舎として利用していて、ここに空き家対策の専門部署がある。千葉さんが見せてくれたのは、壁一面を埋め尽くす空き家のファイル。民間の力を借りようと協定を結んだのが空き家活用株式会社、会長の和田貴充さん。和田さんの持つ専門知識で世田谷区の空き家対策をサポートしている。2人で4年前に立ち上げたのが「せたがや空き家活用ナビ」、行政と民間がタッグを組んで空き家処分を相談できる駆け込み寺を作った。利用料は無料でリフォームや解体など様々な解決方法を提案してくれる。空き家問題で和田さんが注目していたのは、”所有者の心の問題”。毎月開いている家じまいセミナーでは、”家の終活”指南書も作った。大分からやってきたという参加者の1人は、実家が世田谷区内にあるが親は既に亡くなっている。

キーワード
せたがや空き家活用ナビ三軒茶屋(東京)世田谷区(東京)二子玉川分庁舎二子玉川(東京)令和5年住宅・土地統計調査渋谷(東京)空き家活用

この日は、住宅街に出張してセミナーを開く。空き家予備軍のもとへと積極的に出向いていくという、千葉さん発案のアイデアだった。参加者の1人、60代の小川さんは「せたがや空き家活用ナビ」も利用し相談している。小川さんが相談している家は、小川さんの母親が所有者の2階建ての建物。母親は4年前から施設に入っているという。小川さんは月に数回神奈川県にある自宅から通い、戸や窓を開け風を通していた。この日は、2か月ぶりに母親も帰ってきた。80歳を過ぎ自宅での暮らしが難しくなったが、母親にとって2人の息子を育て上げたこの家は自分の生きた証だった。5年前に亡くなった夫もこの家を誇りにしていたという。家族が暮らした家の処分を1年前から3人で話し合ってきた。この日集まったのにはわけがあった、小川さんが取り出したのは不動産仲介の契約書。世田谷区からもアドバイスを受け、家を取り壊し更地にして売却することを決めた。どんな人が買ってくれるのか不動産会社にこれから探してもらう。

キーワード
せたがや空き家活用ナビ世田谷区奥沢(東京)神奈川県
配信情報

ガイアの夜明けはTVerで配信。

キーワード
TVer
元アイドルの失敗談

世田谷区の空き家対策をサポートしている、空き家活用株式会社の和田さん。空き家予防の大切さを伝えるため、色んな場所で講演もしている。相棒は、元アイドルでタレントの松本明子さん。松本さんは香川の実家を、25年間空き家にしてしまっていた。長引けば長引くほど赤字を抱えてしまうと言い、自身の経験から「私のようにならないように」と全国で呼びかけていると話す。

キーワード
七尾市(石川)世田谷区(東京)空き家活用香川県
買い取り査定の現場に密着

地方の都市でも空き家が増え続けている。交通の便も良い群馬県最大の人口を誇る高崎市、この町に空き家を扱う日本一の企業がある。中古住宅を買い取って再び販売する「カチタス」。業界新聞が先月発表したばかりのランキングでは、「カチタス」の販売戸数は12年連続の日本一。空き家再生ではダントツの実績を誇る。そんな「カチタス」でエースと呼ばれるのが、群馬エリアを統括する人見和之さん。買い取った空き家を新築物件のようにリフォームする。この日は、買取依頼があり協力会社と一緒に乗り込んだ。

キーワード
カチタス高崎市(群馬)
配信情報

ガイアの夜明けはテレ東BIZとU-NEXTで配信。

キーワード
U-NEXTテレ東BIZ
買い取り査定の現場に密着

中古住宅の買取再販日本一の「カチタス」に、空き家の買取依頼が舞い込んだ。担当するのは群馬エリアを統括する人見さん。築53年のこの物件は、両親が他界し子どもが相続したものの手つかずのまま空き家になっていた。最大手でさえ相談があった9割は買い取れないという、増え続ける空き家の現実がここにあった。こうした空き家が今や全国に900万戸、全住宅の7戸に1戸の割合だという。

キーワード
カチタス総務省高崎市(群馬)
南アルプスの景勝地を救う

南アルプスの山々に囲まれた静岡県・川根本町。静岡市の中心地から車で1時間半、人口は約5600人。日本一のつり橋密集地とも言われて、「夢のつり橋」は死ぬまでに渡りたい世界の吊り橋ベスト10に選ばれた。環境省認定の「澄んだ星空」で全国2位になったこともある。静岡を代表する銘茶「川根茶」の産地でもある。この町では4軒に1軒が空き家の状態。役場で対応に追われているのが、定住・移住推進室の小笠原聡さん。町では「空き家バンク」という登録制度を作り、所有者が売りたい物件を紹介している。

キーワード
トリップアドバイザー夢のつり橋川根本町役場 本庁舎川根本町(静岡)川根茶環境省空き家バンク

6月上旬、小笠原さんが待ちに待った人たちがやってきた。小笠原さんが頼ったのは、静岡市に拠点を置く「空き家買取専科」。静岡県内の空き家を買取、リフォームして再販している。早速、空き家バンクに登録されている物件を見ていく。大きな家ほど改修費用が高額になるため買取にくいという。現実の厳しさを改めて知った小笠原さん。土地に買い手が付かないので、解体費を吸収できないという。三輪さんは、川根本町の商店街もチェックする。日曜のお昼時だが人影が全くない、空き家は町の景観を損ねるだけでなく防犯上の問題もはらんでいる。役場に戻って今後の方針の打ち合わせ。「空き家バンク」に登録されている物件をリフォームする場合、町が最大200万円を助成するという。そこで移住者用の賃貸住宅にするというアイデアが出た。川根本町の自然に魅了される人は多く、移住の問い合わせも少なくない。しかし、現在は賃貸住宅がほとんどない。

キーワード
川根本町(静岡)空き家バンク空き家買取専科静岡市(静岡)
築113年の家を守れるか

大分県竹田市、この町に”家じまい”の決断をしようとしている人がいる。竹田市と言えば、国指定史跡「岡城跡」。そして、今も武家屋敷や町屋が連なる城下町が有名。そんな竹田を体現するような家、歴史を感じさせる重厚な石垣に門をくぐると築113年の「眞部邸」、所有者は眞部正治さん。自身は長年大分市に住んでいる。そこへやってきたのは、訳あり物件を主に買い取り販売する「アルバリンク」の原裕太郎さん。この物件、かなりの”訳あり空き家”だという。立派な石垣の上にあるため、重機を簡単には持ち込めない立地。裏側には山が迫っている。老朽化も著しいため、修繕箇所だらけ。改修の難易度が非常に高いという。「解体」も「改修」も難しい物件、どうすればこの家を守っていけるのか。眞部さんは、引き継いだ者の責任をなんとか果たそうとしていた。

キーワード
アルバリンク大分市(大分)岡城跡竹田市(大分)

市役所も重厚な造りの竹田市、去年の調査で市内の空き家は3320戸。空き家率は30%を超えていて、その数値は県内でも突出している。その結果を受け、竹田市はアルバリンクと協定を結んだ。そして原さんを空き家再生の専門員に任命した。7月上旬、アルバリンクの原さんが眞部さんに紹介したのは「WADAIKU」の和田さん。空き店舗を使って地域の活性化に取り組んでいる人とのこと。眞部邸はどう活用できるのか。さらに助っ人として、東京・墨田区などで長屋の再生を手掛けている、千葉大学の鈴木弘樹准教授がやってきた。原さんに頼まれて眞部邸の構図を調査しにきたという。下見の後は、オンラインで会議を重ねていく。その後も研究室の学生たちと検討を続けた鈴木さん、出来たプランが一棟貸しの民泊施設などに改修するという案で耐震性を考慮しながら広々した空間に。和田さんもアイデアを考える。

キーワード
WADAIKUアルバリンク千葉大学墨田区(東京)竹田市竹田市役所竹田市(大分)

大分県竹田市、築113年の家の終活に悩み続けてきた眞部さん。市が提携するアルバリンクに売却することを決めた。原さんが眞部邸の買取価格を伝えるが、その値段は10円。ただ同然になったのは、改修費用が少なく見積もっても1500万円以上かかるとわかったからだった。0ではなく10円にしたのは、贈与税がかからないようにするためだった。たとえ10円でも、家を活用してもらうことを選んだ眞部さん。空き家列島ニッポン、後10年もすれば3軒に1軒が空き家になると言われている。

キーワード
アルバリンク竹田市竹田市(大分)
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

(番組宣伝)
ワールドビジネスサテライト

「ワールドビジネスサテライト」の番組宣伝。水不足でコメがピンチ!

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.