史上最高値を更新し続ける金。きのう田中貴金属が公表した小売価格は1万9463円。異例の高騰の影響か、オークションサイトで売られていたのは金が使われている東京都議会の議員バッジ。3万4100円で購入されていた。この問題を発信したのは、現在2期目を務める三戸安弥都議。東京都の議員バッジは一部に金が使用されており、1個あたり費用は4万7355円だという。都議会の規定では、議員バッジは議員に貸与するものとすると定められている。東京都議会によると、50年程前に内部で「返還を要しない」との運用を取り決めたため、積極的に回収できておらず、実際にこれまで回収されたのは5個だけだという。熊本県議会では、この44年間で貸し出した議員バッジ578個に対し、返却されていたのはわずか1個。そこで元議員に返還を強く呼びかけたところ、今年144個が集まり、溶かした金塊を入札へかけるとおよそ350万円の値がついたという。三戸議員によると、高価な金製バッジを使用しているのは23の地方議会。東京都議会は、「議会での議論を踏まえながら対応していきたい」とコメントしている。
