青森県三沢市にある三沢市立三沢病院。現在薬剤師は常勤で3名、入院患者や外来患者への処方を行っている。1日あたり100人の調剤を行い、通常ならば8人のスタッフが必要になるが現在は非常勤を含め半分、さらに新卒の採用もないという。業務の負担軽減を試みるものの、薬剤師のみしかできない仕事もある。現状は最低限を守り仕事をしており、リスクは上がっているのが現だと薬局長は語る。これは他の病院でも起きており、青森県の公立病院では12の病院で薬剤師が足りていないという。県内で唯一薬学部があり、年間20人ほどの薬剤師を排出している青森大学でも、民間の薬局への就職が多く、病院に就職する人の約2倍になるという。給与面・業務の自由度などがその理由となっている。公立病院では給与を上げるのは難しく、大学での費用を支援することで薬剤師の確保に取り組んでいる。こうした奨学金を利用した薬剤師は「在学時代は助かったし、地域に貢献できるなら」などと話してくれた。