全人代が5日に開幕した。低迷する景気への対策が注目される中、中国の日雇い労働者の高齢化が進み課題となっている。中国・上海の期限までに売れなかった商品を格安で販売するアウトレットスーパーや、約200円のハンバーガーセットなど格安を売りにする店が拡大している。景気の低迷を背景に、中国に広がる節約志向。上海で夜明け前に日雇いの仕事を求める労働者が集まっていた。不動産業界の低迷が労働者の生活を直撃している。この日募集がかかったのは一日4000円の仕事で去年の相場より2割下がっているという。農村からの出稼ぎ労働者は農民工と呼ばれ、中国の経済発展を支えてきた。農民工の朱さん(68)は、2~3日仕事をして2~3日休む、毎日は無理だと話す。中国の研究者によると都市部は毎月平均約6万円ほどの年金を受給するのに対し、農民工は約2000~4000円ほど。格差是正を目指し、共同富裕を掲げる習近平政権だが所得の差は依然として大きい上、農民工の高齢化の現実がのしかかっている。農民工のドキュメンタリーが1月にネットで公開され話題になるもすでに削除されている。李強首相は5日、高齢化に対応する国家戦略を行うと強調した。