中国で今、丸亀製麺などを展開する外食大手のトリドールが出店攻勢を強めている。上海中心部のショッピングモールにオープンしたのは「肉のヤマ牛」。トリドールが7年前に始めた丼の店で日本では24店舗を展開している。看板商品は、牛カルビ焼肉丼。肉は塊で仕入れてスライス。均一に熱を通すためにコンロで焼き、さらに、炭火であぶって香りづけをするこだわりぶり。厨房はガラス張り、客に視覚で訴える。日本での価格は690円だが、中国では28元、日本円で570円ほどと日本よりも安く設定した。背景にあるのが、中国で進むデフレ。消費が冷え込む中、デフレの波が飲食業にも波及しコスパが大きな鍵になっている。2028年3月までに海外の店舗数を現在の3倍以上に増やすことを目指す。中国を重要なマーケットの一つとして位置づけ、今回オープンした店以外にも今年春に値ごろな価格帯のラーメン店を進出させるなど攻勢を強めている。