頻発する大雨による浸水被害は年々深刻さを増している。2014年~2023年に水害が発生した市町村は、全国の約97%。さらに市町村の約半分にあたる49.7%で10回以上の水害が発生している。1度も水害が起きていない市町村は2.6%(46市町村)。おととしの水害被害額は全国で約7700億円。都道府県別では石川県は約4660億円、山形県は約820億円と、統計開始以来最大の被害額となった。被害を防ぐために各住宅メーカーは、独自の水害対策を施した商品開発を行っている。ヤマト住建は住宅内への浸水被害を防ぐため、ドアや窓に特殊なゴムパッキンを使用し、外壁の隙間を特殊なテープと充填剤で塞ぐことで、水害でも浸水しない住宅を商品化している。さらに高さ1mの水害が発生した状況を想定した実験も行った。家の外壁を内側にして施工して、内側が屋外である設定で内部に水をためたところ、窓の隙間や壁の隙間から水が漏れ出ることはなかったそう。この建物は7回の実験に耐えたという。また、住宅メーカーの一条工務店は官民一体で浸水を防ぐだけではない住宅を作っている。実際の実験映像を紹介。水害を再現する大型実験施設。一般的な住宅と耐水害住宅を比較する。水位が上がってくると一般的な住宅では換気口から床下に水が流れ込むが、耐水害住宅では換気口に取り付けられた弁が浮き上がり、蓋になることで水の侵入を防いでいる。さらに水位が上がると、一般的な住宅では部屋の中に水が流れ込んでくるが、サッシなどに特殊なパッキンを使用している耐水害住宅では、水の侵入はみられない。一般的な住宅ではトイレやバスルームの排水口から水が逆流しているが、耐水害住宅では逆流防止の弁が働き、下水の逆流も起きていない。水位が3mまで上がると、一般的な住宅は1階部分が完全に水没。しかし耐水害住宅は、2重の基礎部分が分離し家全体が浮上係留装置が流されるのを防ぎ、水が引くと元の位置に戻る。
