岸田総理大臣は出発前のきのう、日米関係が中央だけでなく地方も含めて裾野の広い関係であることを示す機会にしたいと述べた。岸田総理は12日ノースカロライナ州を訪問し、日本企業の工場を視察する予定。これはトランプ氏返り咲きの場合に備えた先手の対策とみられる。トランプ氏は大統領選に向けて、米国第一の貿易政策を掲げ、米国の労働者を守ると約束。米国の雇用を取り戻すとして、日本製鉄によるUSスチール買収阻止を表明。2016年の大統領選後にもトヨタが当時建設を進めていたメキシコの向上に対し、米国の雇用が奪われると批判。その後トヨタは5年間で100億ドル(約1兆1700億円)を投資する計画を公表した。今回の岸田総理が訪問するノースカロライナ州ではトヨタが約5000人雇用予定の車載用電池工業を建設中で、雇用への貢献をアピールする目的があるとみられている。岸田総理は下院議長のジョンソン氏とも会うという。中林さんは「どちらの大統領になろうとも、アメリカで大事な役割を果たすのは議会。ウクライナの支援予算も議会が止めちゃってる。総理は議会で演説をするが、ウクライナの問題は議会が全部を握っていて、バイデン大統領は支援したいほうですから、日本はどういう立場でどう議員に説明するのか注目の的になっている。議会で話をするというのは、アメリカ国民の心を掴むことにもなるので、非常に重要で、議会のトップであるトランプ氏に近いジョンソン下院議長ですから、トランプ氏との遠回りではあるが、共和党にも気を使ってるというのをみせるチャンスなのでは」と話した。末延さんは「アメリカに日本の努力の説明をしながら、日本に向けてもきちんと丁寧に説明する。それが大事だと思う」「中国と対話をちゃんと始めるために日米同盟を固めて、そこから中国と関係を作っていく。安倍さんはそこが大事なんだって言ってましたよ」などと話した。