能登半島地震から一年、阪神・淡路大震災から30年など、災害を振り返る重みが増す中、静岡県で一つの紙芝居が完成した。テーマは「妖怪と防災」。防災教育について学ぶ静岡大学の学生が子どもたちに読み聞かせたのはオリジナルの紙芝居。タイトルは「なんかようかい?ぼうさい妖怪!?」。女の子が妖怪との出会いを通して妖怪が災害の危険性を伝えてくれていることに気付く物語。小川さんは地域に伝わる妖怪の民話から災害の歴史を研究。静岡市清水区の神社にある要石は地震を起こすとされる大ナマズの頭を押さえている。小川さんの調査では河童は大雨や洪水、龍・大蛇は土砂災害などの歴史と紐づき、ハザードマップでも被災が想定される区域だと分かった。小川さんは高校生に能登半島地震の被災地でボランティアをした経験を伝えた。南海トラフ地震が迫る中で防災をいかに自分のこととして捉えられるか、小川さんは若い世代が鍵になると考えている。小川さんたちの思いが形になった紙芝居は静岡市立中央図書館に寄贈した。
住所: 静岡県静岡市葵区大岩本町29-1