二所ノ関部屋の大の里が日本相撲協会の臨時理事会で大関昇進が決まり伝達式で決意を述べた。茨城県阿見町の二所ノ関部屋で行われた伝達式には落ち着かない様子の大の里のそばに父親の中村知幸さんの姿もあった。注目された口上で大の里は「唯一無二」という言葉を使用した。元横綱稀勢の里で師匠の二所ノ関親方もかつては口上を経験しているが「現役中は膝が震えるほど緊張したが、今日は楽しんで聞いていた。ここがてっぺんじゃない、これからがスタート」と話していた。父親の知幸さんは大の里が「唯一無二」ということばには父の思いを込めたと明らかにしたことについて「あの言葉が出てきた時は鳥肌が立った」と語っていた。幕下付け出しでデビューした大の里は、初土俵から所要9場所での大関昇進。昭和以降の力士では羽黒山などの12場所を抜いて最も早い記録となる。二所ノ関親方は伝達式のあと水戸市の城東小学校で行われたイベントに出席した。この中で新大関に大の里というしこ名を付けた理由について「自分が力士になった時、四股名の候補が稀勢の里か大の里のどっちかだった。自分が育てる良い弟子が入ったら絶対「大の里」をつけようと思っていた」と話していた。また秋場所の大の里について「初日の取り組みを見ていたときに集中していないように見えたので、今場所に限っては集中しろという言葉をすごくいっていた」と振り返った。親方の話を聞いた児童は「努力してちゃんと成果を残せるのが、僕もやってみたいと思った」と話していた。