アメリカから中国への関税は104%。中国もアメリカへの追加関税を84%にすると発表。ホワイトハウスは相互関税を含めた措置の見直しを求めすでに70か国近くから接触があったと明らかにしている。関税措置の狙いは貿易赤字の解消と製造業の復活。日本には24%の相互関税が課されている。赤澤経済再生相は外務省・経済産業省などを中心にチームを設け、早期に米国を訪問し協議を始めたい考え。アメリカ側の協議担当はベッセント財務長官とUSTRグリア代表。ベッセント財務長官は日本側との協議の見通しについて楽観的に見ているとしている。グリア代表は農産物のさらなる市場開放や工業製品に関する規制緩和など日本側と協議したい意向を示している。米中の貿易摩擦は全面貿易戦争と報じられるなど事態はエスカレートしている。中国の林剣報道官は「関税戦争・貿易戦争を強行するなら中国は最後までつきあう」とコメント。一方で今日公表した中国の貿易白書では「米中両国が解決に向けた協議を進めるべき」と指摘されている。相互関税の発動で市場も大きく反応。東京株式市場は全面安の展開。財務省・金融庁・日銀は臨時の会合を行い、関税措置の影響の把握、市場の安定・企業支援など取り組むことを確認した。貿易戦争には米国内から懸念の声も上がっている。住宅の建築現場では、必要な資材の多くは中国製。アメリカの小売業界の団体は「アメリカ人はさらなる値上げには耐えられない」「大統領による関税措置の導入は米国の全家庭の負担を増大させる」と声明を発表、トランプ政権に再考するよう求めている。関税措置にはトランプ政権内でも不協和音が。関税措置に否定的なイーロン・マスク氏に対し、大統領上級顧問のピーター・ナバロ氏は「マスク氏は自動車メーカーではなく組み立て業者」と発言。マスク氏が「ナバロ氏は本当にばか」とSNSに投稿するなど、立場の違いが浮き彫りになっている。