パートナーとの性行為で意図せず避妊に失敗した22歳女性。緊急避妊薬を服用するために婦人科のある病院を探したという。緊急避妊薬は性行為から72時間以内に服用することで、妊娠を8割程度防ぐとされている。このとき女性は閉院間際に駆け込み、その日のうちに服用したという。結果、妊娠はしなかった。女性は「自分の身に起こるとは本当に思っていなかった。不安な気持ちになった時に手に取れるような場所にあって欲しいなと思います」と話している。都内のクリニックでは、処方にあたって医師が問診を行い、看護師とともに20以上の項目を確認する。薬局での販売について専門家は「他に飲んでいる薬がある場合、相互作用が見落とされてしまったり、持病に何があるかもすべて自己判断と薬剤師の確認のみになる。医学的な適正使用という意味ではリスクはまだかなりあると思う」と述べている。今回の試験販売は、研修を受けた薬剤師がいて夜間や土日祝日も対応できるなどの要件を満たす全国145の薬局できょうから順次スタートする。事前に電話相談が必要で、店頭では薬剤師が説明を行うほか、状況によっては産婦人科と連携するなど様々な対策がとられる。試験販売は来年3月までの予定。厚生労働省が結果をふまえ、その後の販売について検討する。