東京の中枢でおきた二・二六事件の現場が今、どうなっているのか尾原悠介記者が実際に訪ねてみた。元総理大臣で大蔵大臣の高橋是清が殺害された現場と鎮圧側の戒厳司令部が設置された場所。高橋是清が殺害された現場は今の青山一丁目駅と赤坂見附駅の間の青山通り沿いにあった私邸。今、公園になっていてきのうは散歩する人の姿も見られた。襲撃されたのは事件初日26日の早朝だった。跡地の公園の中には高橋是清の像が建てられている。一方、戒厳司令部は今の九段下駅の近くにあった軍人会館に置かれた。今は近代的な高層ビルが建っているがビルの下のほうには歴史を感じるような部分もあった。当時の建物の特徴的な外観や内装が一部残されているということだ。戒厳司令部の設置は26日の午後だった。赤坂見附駅と青山一丁目駅の間とか九段下とか私も通ったことがある身近な場所だった。青年将校らが占拠した建物の跡地にも行ってきた。オフィスビルが建ち並ぶ溜池山王駅の近くには将校らが占拠した山王ホテルがあった。事件が終結した2月29日、青年将校の1人がここで拳銃自殺を図った。跡地には今、高層ビルが建っている。今は様変わりしている場所でも当時の爪痕、痕跡が残っているところがある。事件後、軍部の力が拡大し戦争へと突き進む大きな転換点になったとされている。戦後80年になったことし、事件についていま一度考えてみたい。
住所: 東京都千代田区九段南1-6-1
URL: https://www.tokyometro.jp/
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