救助に向かった野村さんの携帯電話に電波が入った。わずか50cm四方の狭い範囲だけ、かすかに電波が入ったのだ。野村さんは110番で状況を伝えた。遭難10日目となった翌朝、携帯電話の電波から居場所が特定され、野村さんは無事に救助された。そして、その後、岸さんも無事に救助された。2人とも体力の消耗は激しかったが大きなけがなどはなかった。救助後に作成された報告書によると、野村さんは山道ではない傾斜を進んでいたため、電波が入っていなかったらおそらくたどり着く前に力尽きていたと思われた。後の調査で遭難の主な原因は道標と考えられた。この遭難後、同じ過ちが起きないよう登山客たちにより天川村役場方向を示す表示が設置された。