厚生労働省は今日、去年1年間に生まれた子どもの数が75万8631人と発表した。8年連続で過去最小を更新していて、少子化の加速が深刻になっている。政府は少子化対策として児童手当の所得制限撤廃などのメニューを打ち出している。この財源のため、医療保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」制度を創設するとしている。ただ歳出改革と賃上げによって実質的な負担は全体として生じないとしている。野党側が「事実上の増税」などと批判を強める中で、先週には加藤大臣が加入する医療保険の種類によって1人あたりの負担額が月1000円を超える可能性があることを認めた。ただ政府としての医療保険ごとの負担額の試算は明らかになっておらず、政府側は少子化対策関連法案の法案審議までには示すとしている。その一方で昨日加藤大臣は、政府の子ども・子育て政策によって子ども1人あたりの給付額が0~18歳までの間で約146万円プラスになると明らかにした。単純計算すると年間約7万円分となり、加藤大臣は「子育て世帯にとっては支援金の拠出額を上回る」と強調した。ただこども家庭庁によると、この数字は高校生の扶養控除縮小などの影響が盛り込まれていないということで、実態を反映していない可能性があり、政府には正しい情報提供が求められている。