千葉県佐倉市にあるフジクラの佐倉事業所を取材。国内外向けの光ファイバーを生産する主力生産拠点。フジクラ・光ファイバー事業部の高橋純一グループ長が、化学反応で生成したガラスの微粒子を吹き付けて堆積させる工程を説明。これを高温で焼き固めたものが、光ファイバーの基になる太いガラス棒。中心部と外側で二重の構造になっており、光信号に変換された情報が中心部を通る。ガラスの塊を熱で溶かして引き伸ばし、糸のように細くする。約4mの母材が数千kmの光ファイバーになるという。複数の光ファイバーを束ねたものを「リボン」と呼ぶ。広げると蜘蛛の巣のように見えるため、「スパイダー・ウェブ・リボン(SWR)」と名付けた。独自技術を用いて束ねたフジクラのスパイダー・ウェブ・リボンは柔軟性に富むことから自由な方向に曲げられ、変形しても性能が落ちにくいのが特徴。これを高密度に詰め込んだものがフジクラ独自の光ファイバーケーブル。これまでのケーブルでは圧力や歪みから光ファイバーを保護するため、樹脂の周りに溝を作って収納していたが、今のものは樹脂ロッドの代わりに光ファイバーを全部詰めたケーブルになっている。特に細いケーブルの中に世界最多の約1万4000本の光ファイバーを詰め込んだものはフジクラしか作ることができない。
