1冊の漫画で子供たちを笑顔にした伝説の書店が62年の歴史に幕を下ろした。東日本大震災直後の仙台市。店頭に貼り出された1枚の貼り紙。地震と津波による壊滅的被害。物流は滞り量販店などには長蛇の列が。しかし、並んだところで手に入らない状態が続いていた。そうした中、少年ジャンプが手に入った。ある客が県外で買った最新号。それを譲り受け子供たちに読んでもらおうと店内で公開した。先代が1962年に店を開いてから62年。ネット通販や電子書籍の普及という時代の波に抗うことはできなかった。店の入り口には、あの日と同じように店長が書いた貼り紙が掲げられている。常連客も、別れを惜しんでいる。