石川・七尾市出身のパティシエ・辻口博啓さんは、頻繁に地元に足を運び、能登地方の食材を積極的に取り入れるなど深いつながりを持ってきた。七尾市にある自身の店舗も被害を受ける中、避難所に菓子を届けたり、被災した仲間と炊き出しに参加するなど支援を続けている。百貨店の催しでは、能登特産の塩を使用した商品も販売した。地震直後から募金を集め、みずから石川県に届ける活動も始めた辻口さん。SNSで発信したところ、仲間のシェフなどから自分も募金を始めたという声が相次いで寄せられた。今では、そうした支援の輪が広がり、直接面識のない人からもメッセージが届くようになったという。シェフパティシエ・横山翠さんは、洋菓子店の店頭に募金箱を置き、支援に参加している。辻口さんのもとに寄せられた募金の申し出は80件を超えていて、集まった募金は来月、石川県に直接届けられ、子どもたちの食事・教育のために使ってほしいという。