能登半島地震から7カ月半たったが被害を受けた多くの建物は今も手付かずのまま。こうした中、岐阜県関市にある建設会社は80人余りの社員が寺や神社などでの建築や補修を担う宮大工で、地震の約2週間後から交代で支援に当たってきた。社長の亀山直央は知識と経験を今こそ生かすべきだと支援に乗り出した。しかし寺の被害は甚大で莫大なコストと時間が必要だった。一方、輪島市の山あいにある長光寺も大きく損傷し、住職の松岡惠水は当初復興の道筋がまったく見えなかったという。しかし寺の再建を決意した松岡の思いに応えた亀山の会社が本堂の修復作業を始めた。宮大工たちの技が傷ついた被災地の再建を後押しする。