「伊根約束」で受け入れた外国人観光客は去年はおよそ150人。地元では今後受け入れの数を増やしてマナーなどへの理解を広げていきたいとしている。こうした取り組みについて都市計画が専門で観光について詳しい龍谷大学の阿部大輔教授は「地元の意思を示した先行事例でほかの地域にとっても課題解決へのヒントになり得る」と評価した。一方でマナーの厳守で観光客が減少する懸念もあり、観光事業者の数が多い観光地では難しい場合もあると指摘する。その上で持続可能な観光客の受け入れについては外国人観光客が地域に分散する傾向が今後も強まると見られる中で住民との摩擦や環境の問題などが増える可能性が出てきている。経済的な効果だけでなく地元の生活や文化と観光をどう両立させていくのか、住民も参加した形での議論が今求められているとしている。