藤井八冠を泣かせた男から、藤井聡太八段から初めてタイトルを奪った男となった伊藤匠新叡王は東京・世田谷区出身、2002年生まれの21歳で、藤井七冠と同学年。両親の影響で中日ドラゴンズの熱狂的ファン。朝日新聞によると将棋に出会ったのは保育園に通っていた5歳の時で、父親がクリスマスプレゼントを怪獣のおもちゃから将棋盤と駒に変更したことがきっかけ。将棋を始めた翌年の七夕、伊藤新叡王は短冊に「七冠王になる」と書いた。師匠・宮田利男八段は「小1で別格だった。勝つことより将棋が好きな子だった」という。17歳でプロ入りした伊藤新叡王は、藤井七冠に竜王、棋王のタイトル戦に挑み今回が3度目の挑戦。叡王戦五番勝負では3勝2敗で自身初めてタイトルを奪取。会見で、伊藤新叡王は藤井七冠について「ずっと藤井さんを追いかけてここまで来られた」、藤井七冠がライバルといえるのか?「まだまだ自分のほうが実力が不足している」と謙虚な姿勢も見せていた。