きのう午後5時、職員らが集まった農水省の講堂で、新たなトップとなった小泉進次郎農林水産相の訓示が行われた。今、国民の最大の関心事「コメ」。きのう、神奈川・横浜市にあるスーパーのコメ売り場では、コメの価格は先月にくらべ10%以上上がったという。全国のスーパーで販売された最新のコメの平均価格は5kgあたり4268円と前年同期比2倍位上で過去最高を更新している。備蓄米の放出効果も出ない中、小泉農水相が明らかにしたのは「随意契約を活用した備蓄米の売り渡し」だった。これまでの備蓄米の放出は競争入札で、先月行われた3回目の入札では、政府が備蓄米として買い上げた価格より9000円以上高かったため、値段が下がらないという指摘が。随意契約では、政府が予定価格を定め事業者を選ぶため、競争入札より安く流通できるとみられているが業者をどう選ぶのか公平性の問題が指摘されている。きのう、日本テレビの番組に生出演した小泉農水相はコメの価格について「価格破壊を起こさないと世の中の空気は変わらない」などと述べ、随意契約の対象について、「スーパー・小売りのみなさん、ネット販売している人もはいるかもしれない。備蓄米を精米する能力がある事業者がどこなのか、こういったことを考慮しなければならないが、多様なプレーヤーに参加してもらう」などと述べた。街からは期待の声も聞かれるが、随意契約について。精米機を持たないスーパーなどは新たに設備投資が必要などと戸惑いの声も聞かれた。