今日開幕した全人代を前に、中国・北京市では厳重な警備態勢が敷かれていた。全人代は、毎年3月に全国から約3000人の代表が集まり、国の重要政策について審議する最高会議となっている。全人代開幕に先立ち、国家秘密の保護に関する法律が改正された。秘密保護に関し「中国共産党の指導を堅持する」と新たに盛り込まれるなど、党による統制が強まる形となった。中国は、去年4月に可決された反スパイ法の改正で、スパイ行為の定義を拡大し、国内の締め付けを強化している。しかし、こういった状況は中国での経済活動での大きな懸念材料となっており、北京を訪問した日本経済界の代表団は「ビジネス環境と国際社会との親和性が求められている」と話している。また、香港政府も、今年中に国家安全条例の制定を目指しており、政府が反体制的だと認定した個人や団体に対し、より強制力のある取り締まりの可能性があるという。これらの動きは、中国国内だけならず、海外にもどのような影響を及ぼすのか。