直近のスーパーでのコメの平均価格は18週ぶりに値下がりし、4214円となっている。値下げ幅は19円で、前年同時期で比べると約2倍の価格になっている。備蓄米の流通が増えることで価格が下がっていくかが焦点となる。JA全中の山野会長はきのう、現在の価格が決して高いとは思っていない、生産者も消費者も納得できる価格が適正価格だなどと話した。農家は長年、生産コストもまかなえない状況が続いていたとし、生産者の立場からすると高すぎるわけではないという意図があったという。コメ不足への不安感から業者などが買い入れを急いだり、値上がりを期待して買い占めしたりして価格が上がっていて、農家の収入増加にはつながっていないケースが多いという。10ヘクタール未満のコメ農家では、年間の所得が200万円以下だという。全体の7割のコメ農家では後継者が確保されていないという。日本では米離れが進み、需要が減っていた。主食であるコメの値段が上がることへの消費者や業者の抵抗感もあり、価格を上げられない状況が続いていたという。専門家は、コメ5キロの適正価格を2980~3500円とし、現状の4000円台では、日本のコメ農家の衰退が進む可能性があるとしている。生産者は、適正価格を3000~5000円とし、生産コストが増加していて、現状より価格が下がると割に合わないという。卸売業者は、適正価格を3000円前後とし、消費者が購入できる許容範囲がこの価格だという。